大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和30(オ)203 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

第一点 昭和二九年七月一二日の原審口頭弁論調書に上告人らの主張として所論

のような記載があること及び原判決が右主張事実を特に摘示しなかつたことは明ら

かであるが、上告人らの右主張は独立した攻撃方法ではなく、従前の主張をふえん

したものにすぎない。すなわち上告人らは本訴請求原因として、D及びEが昭和二

二年五月三日上告人らとの間に締結した損害賠償契約に基く同人らの債務を被上告

人において保証したとの事実を主張したものであるが、原審における所論の主張は、

右保証をするに至つた事情として、EがDの共犯者であるとの従来の主張に加え、

仮に同人が共犯者でなかつたとしても、上告人らは共犯者だと疑つていたから同人

の母である被上告人に保証をさせたと述べたにすぎないのである。もつともEがD

の共犯者だとすればEとDの二人が主債務者となり共犯者でないとすればDだけが

主債務者となるのだから、その何れであるかにより被上告人の保証債務の主債務者

が異るわけであるが、上告人らの本訴請求は被上告人に対して保証債務の履行を求

めるにあり、その主債務者が一人でも二人でも請求を理由あらしめる事実としては

別異のものと解すベきではない。されば、原判決が所論事実を摘示しなかつたこと

は違法ではない。また原判決は証拠により所論事実と全く反対の事実(被上告人は

Dの損害賠償債務を保証したものではないとの事実)を認定したのであるから、判

断遺脱の違法もない。

第二点 甲三、四号証についての原審の判断を攻撃するものであるが、原審の判

断をもつて経験則違反と認めることはできないから、論旨はとることをえない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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